凧の峰(たこのみね)
 〜「志賀牧場」の背景をなす見逃し難い山〜標高1,293m〜
 佐久市街地の東、別掲の物見山の西に位置し、付近にある「志賀牧場」の南側の背景をなす山。一見目立たぬ存在ながら、見る方向によっては結構堂々とした山容を見せ、面白い山名とも相俟って、近くの明巖山や寄石山(共に別掲)などと同様、見逃し難い山だ。
 この山に登るには、別掲の明巖山の場合と同様、まずは佐久市街地から志賀川沿いの道をさかのぼって「志賀牧場」方面へと向かう。途中「吉巾(よしはば)池」を通過する頃から、右手に結構堂々とした山体が目立ち始めるが、これが目指す凧の峰だ。志賀牧場から、さらに車道を700mほど進み、凧の峰に最接近したと思われるあたりで、車道が大きく左にカーブしており、そのカーブの頂点(対向車線側)の路肩寄りに、あたかもここが登り口だと示すかのごとく、車を駐車可能なスペースがある。何の標識もないが、実際ここが、この山への最も適当な登り口だと思われる。
 駐車したら、ガードレールを乗り越え、少し下ってすぐに登り返し、眼前の山稜上へと這い上がる。周囲は樹林の中、一面笹に覆われた斜面だが、この笹は丈が低く、また細いながらも一応踏跡はついているので、歩行には特に支障はない。山稜上に飛び出たら、後は笹の中の踏跡を拾いながら、緩く登りつつ南西に向けて稜線伝いに歩くだけだ。最後に左に回り気味に、最も高いと思われる地点に登りつめれば、そこが頂上。ここまで登り口からの所要時間は案外短く、ほんの30〜40分程度も歩けば足りる。頂上は笹の中に三角点標石が目立たず沈んでいる以外、筆者の訪問時点では例によって標識一つなかったが、樹間に荒船山方面などの見渡せる、案外明るい雰囲気の場所。

 ← 凧の峰を望む(「吉巾池」付近より)

【緯度】361438 【経度】1383538