森泉山(もりずみやま)
 〜開発進行したとはいえ捨て難い存在〜標高1,137m〜
 軽井沢町の「しなの鉄道」追分駅の南約3.5km、軽井沢・御代田両町境からわずかに御代田町側に入ったあたりに位置する里山。
 周辺は別荘地や「軽井沢森泉ゴルフ場」として開発されている上、頂上近くまで車道が駆け上がってしまっているので、一見「山」としての魅力は失なわれてしまったかのようにも見えるが、実際に訪れてみると、頂上直下の駐車場からの浅間山方面の眺めとか、まるでそこだけ意図的に残してくれてあるかのような頂上周辺の静寂な樹林の雰囲気、頂上のすぐ南直下にある「弁天池」という小池のたたずまいなど、相応に「山」らしい雰囲気も残されており、どこか山へ行きたいが時間的に余裕がない場合など、状況によってはまだまだ捨てたものではない山域ではないかと思う。アプローチ的にも、一見国道18号線から外れた位置にあるため不便であるかのように見えるが、実は上信越自動車道の佐久ICからさほど遠くない所に位置しているので、ICから別掲の平尾富士の北麓を巡るように車を走らせれば、そのうち適当に頂上直下の駐車場に達せられるのだ。
 頂上直下の駐車場からは、ほんの5分も歩けば三角点標石がある頂上に立てるが、そこは筆者の訪問時点では周囲は樹林に囲まれて展望は今ひとつ、また頂上を示す標識もなく、開発された山の割には地味で静寂な雰囲気なのが何やら不自然に感じられた。ただ、付近の樹幹には熊のものとおぼしき爪痕が残されており… そんなところで妙にこの山の「自然」が実感された次第。

 ← 森泉山頂上(三角点標石があるだけの地味で静寂な場所)

【緯度】361801 【経度】1383331