熊倉峰(くまくらみね)
〜荒船山のすぐ北にある寂峰〜標高1,234m〜
長野県佐久市・群馬県下仁田町境の「内山峠」のすぐ北にある山。距離的には内山峠から1kmもない上に、道も存外良好に整備されているので、子供同伴でも峠からほんの30分程度も登れば登頂でき、さらに途中の明るい笹原の山稜上からは、樹間に別掲の荒船山の有名な「艫岩」の絶壁や「京塚」の特徴的な山容が望めるという、特に家族での軽登山などには好条件の山なのだが、その割に静寂なのは、やはりすぐ南に鎮座する荒船山の強烈な個性に気圧されてしまっているためだろう。もっとも頂上自体は、笹の中に三角点標石が埋設され、傍らの樹幹に頂上を示すプレートが取り付けられているだけという地味な場所。
なお、「妙義荒船林道」の開通前は、内山峠から神津牧場を経て、まずこの山に登り、さらに前掲の物見山や八風山へと続く山稜をたどって上高地に抜けるルートが風光明媚で結構親しまれていたという。筆者は現時点ではまだそのルートを通しで歩いてみたことがないが、北信の「信越トレイル」同様、時間的に余裕ができたら、是非一度たどってみたい道である。
← 熊倉峰頂上付近(傍らの樹幹に山名標示プレートあり)