富士山(ふじやま)
〜里山の魅力が凝縮した好峰〜標高1,029m〜
別名「鹿教湯富士」という、鹿教湯温泉のいわば裏山。見る方向によって、その名の通り富士山に似たピラミダルな山容を有する。
山名が興味を引く以外は、いささかマイナーな山ながら、この山、いわゆる「里山」としては、その魅力が凝縮している感がある。静寂な山中、展望の良い稜線、山麓に通じる古道の往時を偲ばせるたたずまい、その路傍に散見する馬頭観世音などの素朴な石仏… 無論、訪れる人が少ないせいもあり、道は時折荒れている箇所もあるが、そこを乗り越えながら行くこと自体、いかにも知られざる山への探訪という感じでいい。
この山の登山口は、鹿教湯温泉よりやや東の高梨集落。そこから、この山の東の「市峠」へと登る道が上がっている。この道、本来は途中で石碑のある辺から右に折れるのだが、事前知識がないと判りにくく、筆者はそのまま直進してしまった。もっとも、適当に踏み跡を拾いながら行けば、そのうち西の肩の稜線上に出られるので特に心配ない。後は最後の急登を登りつめれば樹林に囲まれた頂上。登山口から約1時間半。
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