奥大日岳(おくだいにちだけ)
〜展望に優れる立山信仰の聖地〜標高2,611m〜
筆者は初めてこの山の名を知った時は、名前からしていかにも奥深く、容易には登れそうもない難峰の類を想像したものだが、実のところ、室堂からなら、比較的容易に登頂可能な山。もっとも、別掲の立山に登るよりは若干所要時間が長く、室堂から「ミクリガ池」「雷鳥平」「新室堂乗越」経由頂上まで約4時間を要するが、しかしこの山の方面から望む立山や、また剱岳の展望は実に素晴らしく、あえて訪れるだけの価値は十分ある山だ。登山口である室堂までのアプローチも、別掲の立山の場合と全く同じだし、まだ訪れていない方々には、立山を訪れたなら、次には是非この山がおすすめ。
ただ、この山の場合、立山に登るのと違い、行きは雷鳥平まで下りになるので、帰りは当然疲れた足でそれを登り返さなければならないというネックはある。まあ、復路では「地獄谷」の噴気でも見物しつつ、ノンビリ戻るという位の気持ちで行くのがよかろう。
なお、筆者はこの山を紅葉の時期に訪れたが、その時には「立山黒部アルペンルート」が観光客で大混雑し、行きはともかく、帰りで「大観望」駅から立山ロープウェイに乗るのに整理券発行で1〜2時間待ちの有様となった。できれば、そのような観光客が集中する時期を避けて訪れるのがよいかと思うので、一応参考までに付記しておく。
← 奥大日岳(「室堂平」より)