川上岳(かおれだけ)
 〜恋の勝者は山の雰囲気も優る?〜標高1,626m〜
 こんな話がある。その昔、男神の位山(別掲)をめぐり、女神の川上岳と船山(別掲)とが競ったが、結局川上岳が勝ち、位山との間は尾根で結ばれたという。そんな事前知識を持って、実際にこの山を訪れてみると、結構手応えのある登りとか、頂上からの豪快な展望など、女神というよりは、むしろ男性的な側面すら見せる。反面、負けた方の船山はといえば、ほとんど頂上近くまで車道が駆け上がっている上に、展望もほとんど得られず、「山」としてはほとんど印象に残らず終わってしまった… 昔も今も、ことに色恋沙汰がからんだ場面などでは、ある程度は毅然とした態度が必要で、ただ優しいだけではダメだという、一種の象徴的事実にも見えたが、そう考えるのは穿ち過ぎだろうか? しかし、日光の男体山と女峰山の場合など、女神とされた山の方が余程険しい例は他にもあるが…?
 まあ、それはともかく、登山方法の紹介に移ろう。登山口までのアプローチは、別掲の三方岩岳などの場合と同様に、国道158号を「安房トンネル」経由で高山市に抜け、そこから国道41号を南にたどって、萩原町から林道を登山口まで入る。そこからは徒歩2時間強で頂上着。頂上からは、間近に木曽御嶽山をはじめ、白山や北アルプス連峰など、予想以上の大展望が拡がる。

 ← 川上岳(頂上手前のピークより)

【緯度】360029 【経度】1370858