桑沢山(くわさわやま)
 〜寂峰ながら信仰の痕跡も〜標高1,538m〜
 筆者は以前、別掲の「経ケ岳」あたりの地形図を眺めていた際、経ケ岳の北東に、標高的にはいささか平凡ながら、何やら気になる山が鎮座しているのに心を留めていた。それが桑沢山。もっとも、最初のうちは、どうしても有名な山の方を優先しがちなもので… それから筆者は件の経ケ岳に挑戦して、何と3度も失敗して頭に血がのぼったりしているうち、桑沢山のことなど一時念頭から消え去ってしまった… 
 それが… よくしたもので、近所に手っ取り早く登れる未訪問の山がなくなって来ると、どうしても順次マイナーな山にも食指を伸ばさざるを得なくなってくるもので… この山もまた、そんな中で再度、我が念頭に浮上することになった。
 この山、中央自動車道の「伊北IC」のすぐ西に位置するので、アプローチにも高速道を利用するとよい。「桑沢川」沿いの林道を行ける所まで車で遡り、以後は徒歩で頂上を目指す。道は上部で一部笹薮がちな箇所もあるが、ほぼ国土地理院の地形図にある道の記載通りにたどればよい。人気のなさそうな山ながら、頂上直下には石祠があるなど、地域の人々には信仰の対象だったことが知れる。駐車場所から頂上まで約2時間。そこからは南東方に伊那谷や南アルプスの展望良好。

 ← 桑沢山頂上にて(被写体の人物は筆者)

【緯度】355705 【経度】1375602