霧訪山(きりとうやま/霧訪山烽火台址)
 〜小粒の山ながら素晴らしき展望〜標高1,305m〜
 この山の近く「善知鳥(うとう)峠」は、塩尻から伊那へ抜ける幹線道路の要衝なので有名だが、肝心のこの山の知名度は、長野県内でも案外低い。が、知名度必ずしも優劣の尺度にあらず。一度登ってみればよくわかる。この高度の山にして、実際思いも寄らぬ頂上からの大展望。「山高きが故に貴からず」の、まさに見本のような山だ。
 また、そのような山だけに、長野県教育委員会編『長野県の中世城館跡 分布調査報告書』によれば、この山には戦国時代に烽火台が設けられていたという(霧訪山烽火台址)。
 登山ルートは、辰野町(塩尻市との境付近の小野)から、約1時間半で明るい頂上に達する。なお、最近は訪問者も徐々に増えつつあるらしく、地元ボランティアによる整備も進みつつあるようだ。今後筆者が再訪した際には、この山、果たしてどのような「顔」でもって迎えてくれるか… 今から楽しみである。

 ← 霧訪山頂上三角点(背景は八ヶ岳連峰)

【緯度】360350 【経度】1375703