池山(いけやま)
 〜中央アルプス前衛の寂峰〜標高1,774m〜
 別掲の中央アルプス空木岳への直登路「池山尾根」の中途にある、駒ヶ根市の山。「池山尾根」と尾根名になるくらいだから、相応の存在感を有する山なのだが… どうしても空木岳の華やかさの陰に隠れがちな上に、空木岳へのメイン登行路がこの山の南山腹を巻いてしまっているので、一般にはあまり馴染みのない山になってしまっている。もっとも最近は地元駒ヶ根市において、付近一帯を「21世紀市民の森林」と位置付け、登山口に散策マップを設置するなどしているので、近年の里山ブームとも相俟って、次第に池山の名も広く人口に膾炙していくことだろう。なお、かつてはその名の通り、頂上近くに池があったというが、現在では空木岳方面との分岐点の水場付近にその跡を残すのみ。
 この山に登るには、駒ヶ根市内から池山尾根の下部につけられているややダートな林道を「古城公園」経由で上がる。林道終点が登山口で駐車場がある。そこからは徒歩で大変歩きやすい広い道をたどり、進行しばしで「鷹打場」の分岐点。池山へはここから直登ルートもあるが、あまり人が通らないとみえ、笹がややうるさい道なので、登りよりは下りに利用した方がいい。で、行きはそのまま空木岳方面へと進む。と、やがて道は水場のあるへんで空木岳への道と分れ、かつての池跡を見つつ右へ回り込むようにして頂上へと続く。頂上は前述の通り、空木岳の前衛峰とは思えないほど静寂な場所。以上、登山口から頂上までは、ゆっくり歩いても1時間程度みておけばよい。なお、筆者の訪問時には残念ながら曇り加減だったが、快晴下なら駒ケ岳方面の山稜の眺めがさぞかし圧巻であろう。

 ← 池山を望む(空木岳・池山分岐点下部より)

【緯度】354419 【経度】1375156