権現岳(ごんげんだけ)・ギボシ(ぎぼし)・編笠山(あみがさやま)・西岳(にしだけ)
 〜八ヶ岳連峰南端の展望の山旅〜
 標高2,715m(権現岳)・2,700m(ギボシ)・2,524m(編笠山)・2,398m(西岳)〜
 南北に長く連なる八ヶ岳連峰も、編笠山をもって南端のピリオドを打ち、以後はなだらかなスロープを山梨県小淵沢あたりへと下ろしてゆく。そのスロープが諏訪あたりからは実に美しく見渡せる。そして山好きなら、いつか自分もそのスロープをたどり、頂点の編笠に立ってみたいと願うだろう。
 その願いを、日帰りでかなえてくれるのが「観音平」からの道。「観音平」に車を置き、そこから編笠山頂上まで約2時間半。が、それだけでは物足りまい。どうせなら権現岳などとセットで。その場合は「青年小屋」から「ギボシ」のピーク経由でプラス約2時間。権現岳の頂上は鋭く狭い岩峰となっており、八ヶ岳のイメージそのもののアルペン的な魅力あふれる場所だが、実は筆者はそれ以上にギボシが気に入っている。その妙な名が災いしてか、普通ガイドブックでは特に取り立てて触れられることもなく、またメインの登山道もこのピークの南直下を巻くように付けられているので、わざわざ頂上を踏んで行く向きも少ないように見受けられる、ある意味不遇な峰なのだが… その実、この山から望む赤岳などの眺めの素晴らしさには筆舌に尽くし難いものがあるし、また高度感も満点のピークなので、もしも拙文を読まれた後にこの方面に登山に行かれる方には、是非、わずかな手間を厭わず、この頂に立っていって頂きたい。決して期待を裏切る場所ではないことを確約する。
 なお体力的時間的に余裕のないときは、権現岳やギボシの代りに西岳往復という手もある。それなら「青年小屋」から1時間弱で頂上に達する。

 ← 霧の権現岳(「ギボシ」頂上より)

【緯度】355701 【経度】1382134
(緯度・経度は権現岳に合わせてあります。ギボシ・編笠山・西岳はその西〜南西に位置しています。)