二ツ山(ふたつやま)
 〜鉢伏山の東稜線伝いの寂峰〜標高1,826m〜
 中信エリアに収録した鉢伏山の東の稜線伝いにある山。いささか地味なイメージの山名のせいもあり、一般にはあまり知られていないようだが、実際に登ってみると、頂上付近には隣の鉢伏山と同様、石神・石仏が祭られているスポットがあり、案外往時は信仰の対象として開けていた様子も伺える。登山道は鉢伏山方面から通じており、筆者も当初はそちらから訪れてみようと思っていたが、丸山晴弘氏著『山旅湯旅ふたたび』の中に、下諏訪町の砥川上流の稜線伝いに登った記事があったので、あえてそちらから訪れてみた。
 「林道砥沢線」のゲートから、しばらくは林道をたどる。途中の分岐は左へ。林道が尽きると、右手の斜面をジグザグに上がり、ようやく尾根上に出ると、そこは伐採跡地のような草付きで割と気持ちがよい。そこからは尾根通しに登行。上部ではクマザサをラッセルしながら踏跡をたどる道となったが、ここは辛抱あるのみ。前述の通り石神・石仏が祭られている地点に達すると、ほどなく三角点に達するが、最高点である真の頂上は、さらにそのすぐ先。ここからの展望はまずまず。もっとも、筆者が訪れた時は生憎の曇天で、鉢伏山や霧ケ峰が望めた程度だったが、晴れれば北アルプスもよく望見されるだろう。林道ゲートから頂上までは約3時間を要した。

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【緯度】360924 【経度】1380514