藤原岳(ふじわらだけ/展望丘)・天狗岩(てんぐいわ)
〜鈴鹿山脈を代表する峰〜標高1,140m(藤原岳)・1,171m(天狗岩)〜
鈴鹿山脈といえば、よく紹介されるのは近くの御在所岳だが、御在所岳はロープウェーが頂上近くまで延び、レジャーランド化してしまっているので、純然たる「山」としての雰囲気を味わうなら、私としてはやはり藤原岳の方を推奨したい。頂上からの展望は言うに及ばず、頂上付近にみられる、石灰岩の山の特徴のカルスト地形など、なかなかフレッシュな印象を記憶に残してくれる山だ。
筆者は山麓の「聖宝寺」から登頂した。中央自動車道から東名阪自動車道に入って伊勢方面へ走り、桑名ICで高速を下りて登山口の聖宝寺へ。そこから徒歩で林間の道を2時間半程度で「藤原山荘」経由「展望丘」と呼ばれる頂上に至る。頂上からは「展望丘」の名の通り、四日市あたりの伊勢湾の海岸線の展望などが雄大。
また、筆者はこの後、時間に余裕があったので、藤原山荘に戻った後、さらに「天狗岩」を往復し下りた。藤原山荘から往復1時間程度。前述のカルスト地形が見られるのが、この間の道。明るく開放的で平坦なススキの原で、実に気持ち良く、実際歩いていても、さして時間が気にならないほど。そして、いつしか達した天狗岩の頂上からは、先刻登った藤原岳展望丘の端正な姿が良く望まれる。
さて、日帰りの場合、普通ならこれで家路につくことだろうが、筆者の場合、なお時間に余裕があり、ついでに別掲の御在所岳までロープウェーで登ってしまった。何やらあわただしくて、無味乾燥な山登りだとのそしりはこの際甘んじて受けよう。限られた時間の有効活用のため、やむを得ずやっているに過ぎないのだから…
← 藤原岳「展望丘」を望む(「天狗岩」より)
(緯度・経度は藤原岳に合わせてあります。天狗岩はその北西に位置しています。)