皇海山(すかいさん)・鋸山(のこぎりやま)
 〜「足尾山塊」の盟主的存在〜標高2,144m(皇海山)・1,998m(鋸山)〜
 普通なら初めてこの山の名を見た場合、一発で正確な読み名を言える人はまずなかろうと思われる山だが、深田「日本百名山」に選定されたためか、結構知名度は高いようだ。栃木県足尾地方の西、群馬県との境に横たわる「足尾山塊」の盟主的存在の山。
 もっとも、栃木県足尾町側から登ろうとする場合、行程的に日帰りでは無理がありそうだったので、筆者は群馬県側から「不動沢」経由で登頂した。これだと登山口から3時間程度で登頂可能。
 私が採用した登山口までのアプローチは、群馬県沼田市から国道120号に入るまでは別掲の男体山の場合と同様。国道120号を利根村の追貝まで走り、そこから「栗原川林道」に入り登山口まで。不動沢に掛かる「皇海橋」脇から沢筋をつめる。沢は途中いくつかの枝分かれを経るが、筆者が登った際は標識も確りしており、特に迷う心配はなかった。登りつめた稜線上が「不動沢のコル」。そこから左へ進むと待望の頂上。原始性豊かで落ち着いた、好感の持てる場所だ。
 なお、帰途、ついでに不動沢のコルから鋸山(1,998m)を往復した。皇海山とは逆の稜線上をほんの30〜40分ほども登れば頂上。ちなみに筆者が訪れたのは、ちょうどシャクナゲの開花時期。鋸山への中途で後ろを振り返ると、折良く霧が切れ、先刻登ったばかりの皇海山が、黒木に覆われた雄大な姿を見せてくれ、大変印象的だった。

 ← 皇海山(鋸山方面より)

【緯度】364123 【経度】1392012
(緯度・経度は皇海山に合わせてあります。鋸山はその北に位置しています。)