大桁山(おおげたさん)・鍬柄岳(くわがらだけ)
〜天を突く鍬柄岳の岩峰が印象的〜標高836m(大桁山)・598m(鍬柄岳)〜
両峰とも標高的には平凡ながら、下仁田町の北に確たる存在感をもって鎮座しており、間違いなく西上州の名峰の部類に属する山々。ことに鍬柄岳は、初めて見た時には、こんな所に本当に登れるのかと危ぶんだくらい、鋭く天を突く特徴的な岩峰を見せる。もっとも、実際に行ってみると、案外安全に登れるので、いささか拍子抜けするだろうが。
筆者はこれら山々に何度か訪れたが、アプローチは高速道利用で、上信越自動車道の下仁田ICで下り、上信電鉄の「千平」駅あたりから北東に延びる林道に入るのが最も適当だろう。車で林道を上がっていくと、そのうち左手に、まず鍬柄岳への登山道がある。付近に駐車して、まずは同峰を往復しよう。登山口から「阿夫利天神」経由1時間弱で頂上着。岩壁をトラバース気味に進む道はあるが、意外と安全な道であることは前述の通り。頂上は展望が素晴らしく、別掲の鹿岳などの眺めが良好。
登山口に戻り、次いで大桁山を目指す。鍬柄岳登山口から少し上がったへんが車道の限界であり、そこの標識から登り出せば大桁山頂上まで約2時間で登ることができるが、時間がない向きには、一旦千平まで下り、そこから上信電鉄の「南蛇井」(なんじゃい)という妙な名前の駅あたりまで走り、そこから富岡市キャンプ場方面への道に入れば、「川後石峠」のやや下のへんまで車で入れる。そこからなら頂上まで1時間ほどで達する。頂上は樹林に囲まれた落ち着いた雰囲気の中ながら、樹間に妙義山の一角や榛名山などが望まれる。
← 鍬柄岳(登山道入口付近より)