烏帽子岳(えぼしだけ)
 〜ここまで良く似た「烏帽子」も珍しい〜標高1,150m〜
 周知の通り、全国に「烏帽子」と名のつく山はきわめて多いが、ここ西上州のそれほど、実際に烏帽子に似た形の山も少ないだろう。掲載の画像を御覧いただきたい… 全くもって、時代劇などでよく見る「烏帽子大紋」の烏帽子そのものだ。
 そんな個性的な山とくれば、次の瞬間には、どうしても登ってみたくなるのが、筆者のごとき「山登り」のいかんともしがたき習性… 急峻な岩稜や薄い道形など、往々にして案外難しい要素もはらむとはいえ、人里近くて比較的手軽で、しかも存外人気も少なく静寂さを保っているのが、この山域の魅力。そんなエリアなればこそ、思い立ったら間髪いれず、さっと出かけてみよう。所要時間の割には、決して軽からぬ充実感を提供してくれるのも、また偽らざるこの山域の特長であるに違いない。
 登山口までのアプローチは、上信越自動車道下仁田ICから南牧村の「磐戸」の集落あたりまでは、別掲の檜沢岳の場合と同様。そこよりさらに2qほど進んだへんの「雨沢」の集落から南西へ、「大仁田川」沿いに入っていく。雨沢の分岐近くには、南牧村役場があるので、まず間違えることはあるまい。「御荷鉾スーパー林道」に合流したら、左にわずかで登山口。そこから「シボッ沢」をつめ、南から回り込み、最後は岩稜を登り切って登頂。登山口から頂上まで2時間弱。そこからの展望は、まさに烏帽子のような岩峰の頂点だけに素晴らしい。

 ← 烏帽子岳(「御荷鉾スーパー林道」より)

【緯度】360741 【経度】1384150