西御荷鉾山(にしみかぼやま)・東御荷鉾山(ひがしみかぼやま)
〜不動明王がまつられた信仰の山々〜標高1,286m(西御荷鉾山)・1,246m(東御荷鉾山)〜
西御荷鉾山は、西上州エリアの山々の中では、最近筆者が最もなじみとしている山。下仁田周辺の他の山々と比べると、長野市から距離的には若干遠いが、上信越自動車道の開通とともに、登山口へのアプローチがしやすくなったこと、また、実際に登っても、明るく開放的で展望も良い頂上で、冬季の積雪も少なく、標高的に夏はともかく、秋・冬・春の3シーズンは、きわめて快適な状況でフルに楽しむことができること、さらに所要時間的にもさほど長くなく、幼少の子供同伴での家族登山にも危険がなく適当なことなどが、その理由。
また、東御荷鉾山も、西御荷鉾山に比べると標高的には若干劣るものの、西御荷鉾山に負けず劣らぬ堂々たる山容を見せ、登行欲をそそる。頂上が狭く、のんびり憩うのに若干不向きなことは欠点だが、この山の方面から望む西御荷鉾山の姿(ことに夕照の姿)は実に美しく… 筆者など、それを見たいがために、はるばる長野から2度も訪れてしまったほど。なお、両峰とも、山麓の人々の素朴な信仰を示す不動明王などの石仏が頂上にあるのもよい。
登山口までのアプローチは、前述の通り上信越自動車道を利用し、「御荷鉾スーパー林道」に入る。筆者の場合、最近では藤岡ICから鬼石町経由で国道462号を飛び、神流町(旧:万場町)に入ってから北の山側に上がることが多い。「投石峠」の登山口からなら、「西」「東」両峰を効率良く登ることができ、最も一般的。峠から「西」の頂上までは約30分、「東」の頂上までは約40分。両峰登っても、時間的には比較的短いので、さらに余裕があるようなら、別掲の赤久縄山やオドケ山にもついでに訪れるとよい。
← 西御荷鉾山夕照(東御荷鉾山方面より)