黒富士(くろふじ)・升形山(ますがたやま)
〜いずれ劣らぬ展望良好の岩峰〜標高1,633m(黒富士)・1,650m(升形山)〜
別掲の曲岳頂上から急傾斜の斜面を一旦下り切り、さらに樹林の中の緩やかな気持ちの良い山稜を「八丁峠」経由で進むと、そのうち丁字路に突き当たる。ここで右に進めば黒富士、逆に左に進めば升形山に行ける。いずれ劣らぬ好峰ながら、黒富士が「山梨百名山」の1峰にも選定され比較的有名なのに対し、升形山は地形図上で見る限りは山名表示もなく、うっかりすると見過ごしてしまいそう。が、実際のところ、筆者は曲岳の頂上付近から次なる目標の黒富士方面を望んだ際、山容の端正さゆえに升形山の方を黒富士と誤認してしまったのだ(!)。標高も黒富士より高いし、頂上も露岩の上で非常に展望良好、なぜこれほどの山が、地形図上に山名表示もないのか意外に思ったほど。
要するに、どうせ行くなら両山併せて訪れてみるべきということ。登山口までのアプローチは別掲の曲岳と同様。そして曲岳の項に記した通り「観音峠」から一旦曲岳に登り、さらに「八丁峠」経由で黒富士と升形山に訪れた上、八丁峠から林道に下りて観音峠の駐車場所まで歩いて戻る全行程約4時間の周回コースをとるのがよい。もっとも時間的、天候的に余裕がなければ、曲岳は割愛して林道から直接八丁峠に上がる最短コースをとることも可能。両峰とも岩峰らしく頂上からの展望は良く、ことに別掲の茅ケ岳・金ケ岳や奥秩父連峰の瑞牆山あたりが印象的。
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