乾徳山(けんとくさん)
〜豪快な岩場を有する奥秩父前衛の峰〜標高2,016m〜
筆者がこの山で思い出すのは、やはり登山道途中、頂上直下の豪快な鎖のある岩場だ。もっとも、実際に通過してみると、見た目ほどには危険ではない鎖場だが、それでもここは、この山の登山道中のクライマックスであり、また象徴的景観でもある。瑞牆山など各所に顕著な岩の露出を見せる奥秩父連峰の、いかにも前衛峰らしいところ。長野県側の天狗山や男山を思い出す。
登山口までのアプローチは、筆者は中央自動車道の甲府南ICから国道140号を北上し、大平高原への道に入り、最後は若干悪路だが「大平牧場」方面に上がっている林道を車で行ける所まで行き、駐車した。以後は徒歩で、牧場小屋を経由し、右手の尾根上に出て左へ。そこからいよいよ鎖場が連続するスリルに満ちたルートに入り、前述した最後の岩場を一気に登り切ると頂上着。駐車場所から頂上までは2時間少々。帰りはさらに北へ稜線を若干たどり、「水のタワ」から周回する形で牧場小屋経由駐車場所まで戻った。
← 乾徳山の岩壁(頂上直下より)