稲村山(いなむらやま)
 〜小峰ながら山容・展望とも良好〜標高953m〜
 上信越自動車道を、上信国境を越えてさらに進むと、そのうち前途に、やや小規模ながら妙義山をもしのぐような凄まじい岩峰が目につく。「高岩」である。昭文社の『西上州・妙義』の地図を見ると、登山口から約1時間で登れることになっており、筆者も見るたびに一度は行ってみたいと思っているのだが… あまりに猛烈な岩峰のせいか、女房がなかなか訪問を許してくれず(という事にしておく)、残念ながら未登。で… ここはせめて、そのすぐ北にある「稲村山」を御紹介しようという次第。
 もっとも、そうは書いてはみたが、この稲村山、決して「山」として劣っているものではなく、標高こそ1,000mを若干割る小峰ながら、山容・展望とも良好だし、また山麓の素朴な道祖神様など、いわば全体としての「里山」の雰囲気を楽しめる、好感の持てるエリアといえる。
 この山の登山口は、別掲の谷急山にほど近い「赤坂」の集落。国道18号碓井バイパスから、谷急山登山口のある若宮よりほんの1qほど西に、赤坂への道が分かれている。登山口から頂上までの所要時間は案外短く、1時間もかからないが、頂上からは浅間山などの展望が良好で、短時間ながら充実度は高い山行となるだろう。なお、身の軽い向きには前述の高岩と組み合わせた山行も面白かろう。

 ← 夕暮迫る稲村山頂上にて(後方に浅間山)

【緯度】361923 【経度】1384039