大菩薩嶺(だいぼさつれい)
~中里介山の小説で有名な山域~標高2,057m~
中里介山の小説『大菩薩峠』で有名なこの山域は、一時期、某自称心霊研究家によって「魔界に通じるエリア」とか紹介されたり、また、いかにも神仏の棲家といったイメージの山名などから、筆者は奥深い山という先入観を抱いていたが、実際に訪れてみると、案外里に近く、また明るい雰囲気なのに驚かされた。折しもちょうど夏季、標高2,000mを少し出る程度では、結構汗を搾られもしたが、頂上付近の草原では、アサギマダラが数知れず乱舞し、しばし別な意味での「異界」的雰囲気を味わった。
登山口までのアプローチは、筆者の場合、青梅街道に入るまでは、別掲の白石山や笠取山の場合と同じ。ただ途中、塩山市から「上日川峠」方面への道に入り、「福ちゃん荘」付近まで車で入る。そこから徒歩で、まず「唐松尾根」経由で大菩薩嶺に登頂。所要時間は1時間少々。次いで南へ、大菩薩峠まで稜線をたどり、峠から登山口に戻るという周回コースをとった。嶺から峠まで約30分。峠から登山口に戻るまでは1時間弱。
ちなみに嶺~峠間の「親不知ノ頭」は、NHK大河ドラマ「武田信玄」のタイトルバックロケ地だったとか。もっとも筆者は、大菩薩峠といえば、それより中里介山の小説の映画化作品で主人公机龍之介を演じた片岡千恵蔵とか、市川雷蔵の顔が頭に浮かんでくるが…(どうも筆者は、年齢の割にネタが古いもので… 失礼しました…)