武甲山(ぶこうさん)
〜開発で山容変貌した秩父の名山〜標高1,295m〜
古くから秩父地方の代表的名山だが、石灰岩質の山であるために、北側斜面で採掘が進行し、今では往時と大幅に山容を変え、頂上の標高も数十mも低くなってしまったという。しかし、実際に訪れてみると、山中の幽玄さなど、まだまだ魅力ある山という印象を受けた。一度訪れてみる価値は十分あると思う。
特に印象的だったのは、頂上直下の「御岳神社」の社殿脇に、狛犬でなく山犬が置かれていたこと。別掲の両神山でも同様のものを見たが、ここのは胸部に浮き出たあばら骨まで写実的に表現された、素晴らしい出来映え。
筆者の場合、この山へのアプローチは、長野から中央自動車道の八王子ICまで高速道、そこから国道16号と299号伝いに青梅市、飯能市経由で登山口(横瀬口)に至った。そこから頂上まで徒歩2時間少々。なお、帰途のドライブは国道140号をたどって花園ICで関越自動車道に乗り、藤岡JCTで上信越自動車道に入って長野まで帰ったが、時間的にはこちらの方が早かった。
← 山犬の石像(武甲山頂上直下の「御岳神社」にて)