アサヨ峰(あさよみね)・栗沢山(くりさわやま)
〜「南アルプス銀座」と呼ばれる好展望の山稜〜標高2,799m(アサヨ峰)・2,714m(栗沢山)〜
「アサヨ峰」とは片仮名で妙な山名だが、前衛の栗沢山からこの山にかけての稜線上からの展望は素晴らしく、そのため「南アルプス銀座」と呼ばれているほど。ことに、間近に望む甲斐駒ケ岳の花崗岩が露出して白く映える容姿は、あまりに鮮やかに白く、ゆえに残雪かと見紛うほど。また、仙丈ケ岳のヴォリュームあふれる姿や、北岳の鋭角できりっとした姿もなかなかのもの。
これらの山への登山口は、「信州山岳日帰りの旅」の南信コーナーに掲載した甲斐駒ケ岳や仙丈ケ岳と同じ「北沢峠」。上伊那郡長谷村戸台口付近から、始発の長谷村営バスを利用して南アルプス林道を同峠まで行けば、日帰りには十分。峠から栗沢山頂上まで2時間少々、そこからアサヨ峰までさらに1時間半ほど。
なお、筆者がこれらの山に訪れた日は、偶然にも南アルプス北部開発の立役者の故・竹沢長衛氏を偲ぶ「長衛祭」の日で、下山して「長衛小屋」の前を通りかかると、ちょうどその準備をしているところだったのが印象に残っている。
← アサヨ峰(栗沢山方面より)