飯盛山(いいもりやま)・夕日山(ゆうひやま)
 〜雰囲気良好な高社山の寄生火山〜標高1,064m(飯盛山)・1,049m(夕日山)〜
 いずれも、別掲の高社山の寄生火山の峰々。御本尊の高社山が余りに立派過ぎるため、さながら某プロ野球チームの一流控え選手のごとく、秘めたる価値には大きいものがありながら、普段人目につきにくい不遇な存在。そのためなのかどうか、これらの山々に、きわめてしっかりした遊歩道が整備されたのは、まだつい最近の話。また、「飯盛山」の方は以前から地図上に山名の記載があるので、既知の方も多かろうが、「夕日山」の方は、実は最近の遊歩道整備時に通称呼称することになったばかりのようなので、まだ山名すら知らない向きも多いのではないか。
 さて、それら山々にアプローチするには、中野市から山ノ内町夜間瀬方面に車を走らせるとよい。山麓にかかったら左手に注意していると、そのうち「夕日山林内歩道」の標識を見出せる。北信州森林組合の山ノ内支所付近に登山口はある。駐車したら、わずかに林道をたどり、標識に従い左折。と、ここからは最近はやりのウッドチップ敷きの大変歩き易い道が続く。しかもこの道、最初は若干急な箇所もあるが、そのうち緩傾斜の比較的長いジグザグ道になり、そこで呼吸とペースを整えられる。これなら、子供や高齢者でも安心して歩けるだろう。また、30分ほど登ったあたりには障害木を伐り払った「展望台」も設けられ、そこから心地好い汗を拭いつつ南の中野市街地あたりを俯瞰する気分は実に爽快。
 まずは夕日山に登頂。頂上付近には登山記念標柱があるが、円頂らしく周囲は樹林で展望なし。飯盛山へは、さらに北に遊歩道をたどり、わずか下って登り返す。かくて、登山口からほんの1時間半程度のアルバイトの末、三角点のある飯盛山頂上に達する。そこは先刻の夕日山とは対照的に、周囲の展望が明るく開け、晴天時なら思わず快哉を叫んでしまうこと請け合いの素晴らしい頂上だ。前段の夕日山が比較的地味な印象の山だけに、なおさら。ことに間近に大きく迫る高社山はじめ、竜王山、坊寺山、笠ケ岳等の山々の展望が圧巻。

 ← 飯盛山と夕日山を望む(左:飯盛山、右:夕日山/中野市夜間瀬川堤防より)

【緯度】364726 【経度】1382519