焼額山(やけびたいやま)
 〜頂上の湿原は天上の楽園〜標高2,010m〜
 筆者にとって、登る前と後とで、印象が著しく変わった山の筆頭に属する山。というのは、この山「焼額山スキー場」で有名で、筆者も登山の山というよりは、スキーの山だという印象をずっと抱いており、何となく訪れる気がしないまま、歳月を経てしまったからだ。
 しかし、ある時点で、参考のためにと訪れてみたところ… 頂上にある「稚児池湿原」の景観を目にした瞬間、筆者にとって、この山は山として最高の部類にまで昇格した! その神々しい、まさに天上の楽園というに相応しい景観! 山行中、この一角ばかりは、周囲のスキーゲレンデも全く目につかず、まるで異界に迷い込んだかのような錯覚にさえとらわれてしまうほど。神社や仏閣、城跡など、史跡や文化財巡りを趣味とする筆者にとって、山というのは神々の棲家というイメージが強いが、現実にそのイメージに適う山は、実のところ少ない。
 この山の登山口は、「高天ケ原」の先の「一ノ瀬」。登山口から2時間で、稚児池湿原に達する。明確に頂上との表示はないが、そのあたりが焼額山の最高点。帰途は往路を戻ってもよいが、たまたま筆者の訪問時は下山後の「足」があったので、さらに北に山稜をたどり、「奥志賀高原スキー場」側に下山した。

 ← 稚児池湿原(焼額山頂上)

【緯度】364542 【経度】1383037
(標高表示がないため、『日本山名事典』(三省堂)による標高を記載しました。)