飯縄山(いいづなやま/小川村)
 〜「大洞高原」背景の優しい山〜標高1,200m〜
 小川村の「大洞高原」の背景をなす山。別掲の長野市の最高峰と同名であるのをはじめ、他にも同じ北信に同名の山があり紛らわしいため、見出しには混同を避ける意味で山名の後に村名を付して紹介している。(注:当初は他との区別の便宜上、山名の前に村名を冠し「小川飯縄山」として紹介していたが、本来の山名でない呼称が流布するのは好ましくないと思われたため、上記のような紹介方法に改めた。)
 別掲の虫倉山のやや西に位置するが、虫倉山のような険しさはなく、優しい山。鬼無里方面との峠にある「大洞高原」が登山口で、そこからほんの30分程度も登れば頂上に達する。その間の道は、車も通行可能な広い道で、それもかなり上部までコンクリート舗装されており、山道としてはいささか興趣不足かも知れないが、それでも周囲の林床には、季節を選べばチゴユリやギンランなど清楚な山野草の花々を目にすることができるし、また展望的にも、登山口付近からは西に雄大な北アルプス後立山連峰あたりの峰々、さらに頂上直下では樹林越しに、長野市の最高峰の「飯縄山」はじめ黒姫山、戸隠連峰など北信五岳の面々や、その手前には鬼女紅葉の伝説で有名な荒倉山、と結構多彩に楽しめ、そして一汗かいて達した頂上では、今度は千年以上前の創建になる由緒ある「稲丘神社」の荘厳な社殿に遭遇… といった具合で、本格的な登山向きの山でないにしても、家族連れなどでノンビリ訪れる山としては一級品ではなかろうか。

 ← 小川村の飯縄山を望む(大洞高原より)

【緯度】363931 【経度】1375945