高雄山(たかおやま)
 〜山麓は「カタクリの里」として一躍話題に〜標高1,166m〜
 長野市信更町田沢区の小田原集落付近から登る寂峰。まだ一般には知名度が低く、場所はおろか山名すら知らない人も多かろうが、「大花見(おおげみ)池」とか「南長野ゴルフ場」のすぐ南東にある山といえば、多少はピンとくる向きもあろう。また、この山麓にカタクリの群生地があることから、最近「カタクリの里」としてウォーキングコースなどの整備が進んでおり、地元新聞にも若干紹介されたので、御記憶の方もあるかも知れない。
 したがって、訪れるなら、当然カタクリの時季がベストということになろうが… 筆者の場合は何の事前知識もなく、たまたま地形図上で山名を目にしたのを機に10月初めに訪れたので、当然カタクリの花期にあらず、代りにトリカブトの鮮やかな青色の花々を愛でて満足した次第。
 登山口へのアプローチは、まずは前述の「大花見池」あたりを目標に車を走らせるとよい。国道19号を信州新町まで行き、「穂刈橋」から「牧野島城址、小花見高原」方面への道を上がっていくか、或いは長野市と千曲市との境に近い稲荷山付近から信更町方面に向かい、途中で大岡村方面への標識に従い左に折れていくのが判り易かろう。首尾良く大花見池に突き当たったら、千曲市方面(東)にやや進むと、信更町田沢区の小田原集落に入る。入山口には案内看板があるので見落とさないこと。そこからは細い車道がかなり上まで延びているが、両側から茂る草や樹枝が間断なく車体を擦るような道なので、車を傷つけたくなければ、適当な所で駐めた方がよい。もっとも、下から歩いても車道終点まで2km程度。終点から先は、いよいよ山道になるが、それからほんの20〜30分程度も登れば三角点のある頂上に達する。頂上周辺は植林で展望はないが、静寂な山好みの向きには十分雰囲気を堪能できよう。また、林床にはスミレの群落が見られるなど、地味なようでいて結構華やかさも兼ね備えた山である。

 ← 高雄山方面を望む(長野市信更町小田原集落付近より)

【緯度】363110 【経度】1380238