大峰山(おおみねやま/大峰城址)・地附山(じづきやま)
 〜善光寺の裏山にあたる優しい峰々〜標高830m(大峰山)・733m(地附山)〜
 筆者がまだ高校生時代、ここに紹介する2つの山は、ちょうど母校のいわば裏山にあたっており、当時所属していた山岳班の日々のトレーニングの合間をぬっては、個人的によく訪れた山々であった。当然、筆者には本HP中に紹介した山々の中で、最も登った回数も多く、苛烈な受験戦争の最中、四季折々に筆者の心身を癒してくれ、また、ちょうど両山の境目的な場所に位置を占める「上杉謙信物見の岩」は、長野市近辺に数少ない岩登りの絶好の訓練地となっており、その面でも重宝した山域であって、ある意味、筆者の「山」のルーツの一部をなす山々ともいえる。
 大峰山は、例によって戦国時代の城址で、現在では車道がほぼ頂上まで通じ、コンクリート造りの「大峰城」なる博物館・展望施設が設置されているので、車で訪れれば、全く汗をかかないまま登頂してしまうのだが… それでは味気ないので、できれば次に紹介する地附山とセットで登るのがよい。三角点標石は大峰城の建物の脇の土塁みたいな所の上にある。
 地附山は、昭和60年に発生し多くの犠牲者を出した「地附山地滑り」で有名になった、大峰山の東隣の比較的平坦な山。以前は頂上までロープウェーが運行されていたが、筆者が高校生になった頃には既に営業を廃止しており… 当時まだ頂上にロープウェー駅の残骸が残されていたのを思い出す。むろん今では、それも大分整理されたようだが、それでもつい最近登ってみたら、相変わらず駅の名残のコンクリートなどが薄穂の中に無残な姿をさらしていた。
 これら両山に登るには、長野市の善光寺の裏手の山腹を少々車で上がったへんにある「雲上殿」よりやや上の「花岡平」から「上杉謙信物見の岩」経由で登るのがよい。花岡平にある「霊山寺」の駐車場に駐車し、まずは物見の岩に至り、右から巻いて展望の良い岩の上に出て、しばし進むと、途中で道が二手に分かれる。左が大峰山、右が地附山だ。両山登って往復しても、せいぜい3時間程度みておけばよい。

 ← 大峰山を望む(長野市内の裾花川畔より)

【緯度】364037 【経度】1381034