仏ケ峰(ほとけがみね)
 〜「信越トレイル」により身近な山に〜標高1,146m〜
 長野・新潟両県境上、南の黒岩山と北の鍋倉山とを結ぶ線の中間あたりに位置する寂峰。戸狩温泉スキー場の最上部から30〜40分ほど北に山稜上をたどったところにあり、さらに北へ進むと関田山脈の主峰・鍋倉山に行くことができるので、山スキーの得意な向きには以前から知られていた山のようだが、スキーができない筆者のような者には長いこと遠い山だった。
 それが、近年地元NPOの努力で整備が進みつつある「信越トレイル」の一環として良好な道が開通したことから、一気に身近な山になったものであるが、それでも「信越トレイル」の中の山としては比較的地味なせいか、まだ訪れる者は少ないようだ。
 この山に登るには、南の桂池の畔から「信越トレイル」をたどって「仏ケ峰登山口」経由で行くルートや、逆に北の鍋倉山から縦走するルートがあるが、筆者は時間と「足」の関係上、戸狩温泉スキー場の中にある「とん平高原」から取り付いた。夏季無人のレストハウスのあるあたりまでは車で上がれる。特に標識は見当たらなかったが、そこからスキーゲレンデ沿いの広い道を徒歩で30分ほど上がると「仏ケ峰登山口」に達する。後は「信越トレイル」の標識が要所にあるので、それに従って進めば迷うことはない。展望の良いスキー場最上部を経て、ブナ林中の涼しい道をしばしで三角点(標高1,140m)に達するが、そこよりやや北の峰の方が6mほど高く、三省堂『日本山名事典』も、こちらの峰の方の標高を記している。最高点付近からは北の樹間に鍋倉山が望まれる代り、全く頂上らしくなく、単に「信越トレイル」上の通過点に過ぎないといった趣の場所なので、憩うには三角点の峰の方がよさそうだ。もっともこちらは樹林に囲まれ展望はない。「とん平」の登り口から頂上まで所要時間2時間弱。

 ← 仏ケ峰方面を望む(右後方は鍋倉山方面の山稜/戸狩温泉スキー場最上部付近より)

【緯度】365712 【経度】1382149