堀切山(ほりきりやま)
 〜頂上の南の堀切状の鞍部が名の由来?〜標高1,157m〜
 別掲の保基谷岳と奇妙山とを結ぶ線のほぼ中間あたりに位置する三角点峰。一般には見向きもされない山だろうが、筆者は山城址を連想させる山名から以前より興味を惹かれていた。もっとも実際には山城址の山ではなく、確実な山名の由来は現時点では手元の資料に乏しく筆者には不明だが、頂上の南にある1,150mピークと1,250mピークの間の鞍部(国土地理院の地図上、道が通じている所)がちょうど「堀切」のようであるので、案外そこからきている名なのかも知れない。
 ただ、その堀切のような鞍部に上がる道は、地図上では明瞭だが実際に林道に乗り入れて探索する場合、特に標識もあるわけではないので若干苦労するかも知れない。筆者の訪問時もその例にもれず、まず試みに三角点より南の1,282mピークから入ってみたが、先の道が不分明ゆえ一旦林道に戻り、次いで、そのすぐ北の1,250mピークに取り付くと、今度は稜線上に意外なほど明瞭な道を見出した。後は稜線伝いに例の堀切みたいな鞍部を突っ切り、1,150mピーク経由で登頂。三角点標石がひっそりと埋設されている他には、ほとんど人の気配もなく、周囲も樹林に囲まれ展望もない、原始色濃い静寂な頂上。
 ちなみに帰りには、例の堀切状の鞍部から直接林道に下りてみたが、実際には踏み跡も明瞭でなく、これでは登り口が判りにくくても無理はない。それゆえ一般には、先の1,250mピークに取り付くのが判り易かろう。ただ、このあたりは茸山になっているようなので、秋季の訪問は避けた方が無難。また、1,250mピークの頂上から、道は結構長く下っていくが、元々目標の堀切山の方が標高1,157mと低いので、下るのは当然だから安心して下ってよい。そして帰りは例の堀切状の鞍部から林道に下って駐車場所に戻れば楽。

 ← 山中の奇岩(頂上の南の堀切状の鞍部付近にある)

【緯度】363318 【経度】1381606