一重山(ひとえやま/屋代城址)
 〜小峰ながら存在感あふれる好峰〜標高458m〜
 千曲市の屋代駅あたりの背後(東)に鎮座する小峰。低山ながら、意外と強い存在感を発散する山。山麓の人々の信仰を物語る「一重山不動尊」「御嶽神社」「矢代神社」などの寺社が山中に存在し、登山口の看板によれば、矢代神社あたりからの展望は日本百景に選定されているとか。また、戦国時代の山城址(屋代城址)でもあり、村上義清の支族の屋代氏が200年の長きにわたり居城にしたとの歴史を有する。
 そんな山だけに、地元の人々のこの山への愛着も深いようで、たとえば、地元の屋代小学校の校歌の一番に「霞たなびく一重山」と歌い込まれている事実などはその表れであろう(ちなみに、同校歌の作詞者は、長野県歌ともいうべき名歌『信濃の国』の作詞者・浅井冽とのこと)。
 もっとも、小さい山なので、登る所要時間は頂上(屋代城本丸址)までのんびり往復しても、まあ1時間半程度もみておけば十分。なお、東の「森将軍塚古墳」側からも道があり、そちらの方は直下まで車道が通じているので、そこまで車で乗りつければ、後は徒歩わずか15〜20分程度という手軽さで頂上に達することが可能だが、その分いささか味気ない感は否めない。

 ← 一重山中の矢代神社前にて(背景は鏡台山)

【緯度】363158 【経度】1380751