箱山(はこやま/箱山城址)・鴨ケ嶽(かもがたけ/鴨ケ嶽城址)・
 七面山(しちめんざん)
 〜愛すべき中野市民憩いの里山達〜標高695m(箱山)・688m(鴨ケ嶽)・510m(七面山)〜
 中野市の東に、通常「東山公園」と呼ばれている一帯があるが、その背景に散在する山々。通常、標高的にも登山の対象としてはあまり語られない山々なのだが… 訪れたことのない向きには、だまされたと思って一度訪れてみてほしい。おそらく、訪問前の想像と印象は一変することだろう。実際「山高きが故に貴からず」の見本のような山々なのだ。
 それら山々の中の筆頭が箱山。筆者は「箱山トンネル」手前の登山口から「箱山峠」経由で登ったが、これが最短だろう。両側から崖が迫り、路上に落石が散乱する少々物騒な箱山峠は長居せず、峠のすぐ先の左手の「箱山登山口」の手書きの標識に導かれ、露岩もある明るい山稜をたどり、最後に急傾斜に一汗かいて、石祠などの祀られた素朴な頂上に着く。そこは戦国時代の山城址(箱山城址)というだけあって眺望に優れ、眼下に中野市街の俯瞰をはじめ、斑尾山など北信五岳の山々や中野市のシンボル高社山など、主に西に開けた展望に驚嘆させられる。
 しばし憩ったら、元来た道を箱山峠まで戻り、次いで箱山同様戦国時代の山城址(鴨ケ嶽城址)のある鴨ケ嶽へ訪れるとよい。こちらは先の箱山より、ずっと立派に整備された遊歩道が頂上まで通じているが、傾斜が急のせいか、そこそこに登りでのある道。頂上付近はいかにも山城址らしく空堀や切岸が顕著で、付近には井戸跡らしきものもある。頂上からの展望は、先の箱山とは逆に、主に東の方が開け、湯田中・渋温泉郷あたりが手に取るように見渡せる。
 通常はこれで元の駐車場所に戻ればよいが、条件が許すなら、帰りは七面山の展望台経由で「土人形資料館」あたりに下山できればベスト。なぜなら、同展望台は、それまで登ってきた山々を最後にゆっくり見上げることができる格好のスポットだからだ。なお、以上のコースを「箱山トンネル」脇の登山口からフルに歩いても、所要時間的にはまあ2〜3時間もあれば十分。

 ← 箱山を望む(七面山展望台より)

【緯度】364502 【経度】1382326
(緯度・経度は箱山に合わせてあります。鴨ケ嶽等へは南に稜線をたどります。)