袴岳(はかまだけ)
 〜「信越トレイル」上の知られざる好峰〜標高1,135m〜
 別掲の斑尾山から北西に延びる長野・新潟両県境の支稜上に位置する山。一般にはすぐ南東に位置する斑尾山の陰に隠れて、あまり知名度は高くないが、地形図で見ると、等高線が割と美しい同心円状を描く円頂をなし、結構顕著な気になる峰。
 この山の登山口は、斑尾高原の西の「万坂峠」。地形図上には本文記述時点で道の記載がないが、近年「信越トレイル」として長野・新潟両県境上の山々を結ぶ道の整備が進んでおり、その一環で袴岳に通じる道も大変良好に整備された。その間の道は、途中「袴湿原」という小規模な湿原を経由し、豪雪地帯特有の見事なブナ林の中を行く、標高からは想像もつかない原始色豊かなコース。しかも頂上では、西側の樹木が伐採されているので、妙高山、黒姫山、飯縄山など、北信五岳の面々の雄大な展望に遭遇できる(!)。多くの方に是非一度歩いてみてほしいと思う反面、いつまでも真に山を愛する者たちだけのエリアであってほしいと思わせるような所だ。
 登山口から頂上までの所要時間は約1時間半。なお、袴湿原を通過した少し先で左に折れるポイントがあるので標識に注意のこと。

 ← 袴岳方面を望む(真の山頂はこの更に奥/袴湿原寄り山稜上より)

【緯度】365156 【経度】1381529