大峯山(おおみねやま)
 〜「アンズの森」の東の寂峰〜標高841m〜
 オオミネと名の付く山は案外多く、同じ北信エリアの中でも、長野市街地の北に聳える「大峰山」があるが、こちらはそれより南の千曲市の、アンズで有名な森集落の東に鎮座する里山。登山口付近には信濃三十三番観音札所の第六番、「森の観音さん」といわれて地元の人々に親しまれている観竜寺があり、そんな場所的条件ゆえに、おそらくは信仰の遺跡がいくつかみられる山だろうと予想して登ってみたところ… 案に相違して、頂上には三角点標石がひっそりと埋設されている他は、半ば朽ちた木製道標が雑木の根方に立て掛けられたりしているだけの、存外地味で少々薮がちな、ごくありふれた静寂な里山の頂といった感じであった。それでも朽ちた道標がみられるところからして、以前はしっかり遊歩道として整備されたこともあるようだが… 今では訪れる人も極めて少ないようだ。おそらくは頂上に達しても周囲は樹林に囲まれ、ほとんど展望が得られないという地味さが災いしているのだろう。
 それでも、そんな静寂さは山の一種の魅力の一つでもある。登山所要時間も観竜寺から1時間半程度と、軽く汗を流すのに手頃な山。

 ← 大峯山頂上三角点(薮の中)

【緯度】363119 【経度】1381024