1,345m峰(虫倉山北西の三角点峰)
 〜無名峰だが寂峰好みの興趣をそそる存在感〜標高1,345m〜
 小川村「大洞高原」の飯縄山(注:本サイト内では便宜上「小川飯縄山」と呼称紹介)の東、別掲の虫倉山の南西に位置する無名峰。一見、虫倉山の単なる支峰のようでありながら、地形図をよく見ると、密集した等高線の様相からして結構顕著な峰であり、さながら同山系の東にある「小虫倉」のごとく、筆者のような寂峰趣味の者にとっては無視すべからざる存在感を有しているものだ。
 そんな山だけに、何らかの山名呼称があっても良さそうなものなのだが… 実際にはこの峰のすぐ西にある峰が通称「展望台」と呼ばれている以外、関係文献を参照しても特段の記事は見当たらない。そのため、本項では当面表題の通り「1,345m峰」として紹介しておくが、後日新たな事実が判明したら随時修正したいと思う。
 この山に登るには、小川村側から大洞高原に向かい、同高原のやや手前のへんで中条村方面への道に折れ、「味大豆」という面白い名の集落から、さらに細い林道を行ける所まで上がった地点から行くのが最短ルート。そこはちょうど飯縄山と、前述の通称「展望台」と呼ばれている峰との鞍部の直下にあたり、脇には飯縄山頂上にある「稲丘神社」の鳥居がある。鳥居をくぐって登行開始。わずかに上がって達する鞍部を左に行けば「稲丘神社」がある飯縄山に行けるが、1,345.3m三角点峰へは右へ、まずは「展望台」峰を目指す。道は比較的明瞭ながら、さすがに来訪者は少ないとみえ、初夏の頃などは時としてヤグルマソウの大振りの葉が両側から覆い被さったりする中を高度を上げていくことになろう。上部では結構な急登になるが、それを乗り越えると標高約1,310mの「展望台」の峰の頂上。その名の通り、樹間から西側眼下に大洞高原あたりが望まれる雰囲気の良い峰なので、休憩を取るには格好のポイントだろう。ここから次の目標の1,345m三角点峰までは、わずかに下って登り返せば難なく達する。道は頂上部をわずかに北に外れているが、目印に従い露岩の脇から最高点に上がると、草叢の中に三角点標石を見出すことができる。もっとも、そこは周囲を樹林に囲まれており、先刻通過してきた「展望台」の峰のようには展望に恵まれないのが残念。
 以上、「稲丘神社」の鳥居の前の駐車スペースから「展望台」経由、1,345.3m三角点峰頂上までの所要時間は1時間少々と手軽なので、帰りは時間があったら飯縄山に足を延ばしてみるのも一興だろう。

 ← 山麓の俯瞰(1,345m峰のすぐ西の「展望台」峰より)

【緯度】363928 【経度】1380027
(虫倉山の北西約1.2kmに位置する1,345.3m三角点峰です。)