青海黒姫山(おうみくろひめやま)
〜上部はなお原始の色濃い石灰岩の山〜標高1,222m〜
この山、本来は単に「黒姫山」と呼ぶのが正しいようだが、長野県の同名の山などと区別するため、通常は「青海」を冠して呼称される。またこの山は、石灰岩質の山であるがために、秩父の武甲山などと同様、日々採掘が進められている。筆者が訪れた際には、採石場より上部にはまだ原始の色濃く、頂上付近では顕著なカルスト地形がみられて興味深かったが、ことによると何十年か先には、武甲山のように山容が大きく変貌してしまっているかも知れない。
そんな山ゆえ、登山にあたって特徴あるところは、一部「電気化学工業(株)」(通称「デンカ」、この山全体の所有者である有名なセメント会社)の専用鉱山道路を通行しなければならない点だ。登山口付近には同社によって、登山者用の駐車場と案内看板が設置されており、その案内看板によれば「11時45分〜13時15分間に発破がありますので、その間の鉱山道路の通行は禁止します」とのことであるため、登山に際しては、この時間帯に鉱山道路を通行することのないよう日程調整の必要がある。また「安全の為登下山の際には、必ず鉱山事務所に連絡して下さい」とも記載されているので、これから登られる方には留意されたい。
登山口からは、徒歩約3時間で頂上に達する。頂上には小祠があり、北アルプス北部あたりの展望が良い。なお、途中「黒姫小屋」という、地元山岳会で建てた小屋があるが、筆者が訪れた時は積雪のせいか、ぺしゃんこに倒壊してしまっていた。その後再建されたのだろうか?
← 青海黒姫山(「黒姫小屋」付近より)