霊松寺山(れいしょうじやま)
 〜南隣の鷹狩山の賑わいと対照的な寂峰〜標高1,128m〜
 別掲の鷹狩山の、わずか1kmばかり北西に位置する山。何やらいわくあり気な山名が関心を惹くが、西山麓に「霊松寺」という名の寺があるので、それが名の由来だろうか? しかし、別掲の鷹狩山には展望台などもあって開発が進んでいるのに対し、こちらは道らしい道もない上に、頂上に達しても山名標識すらなく、三角点標石すら付近に見当たらない始末(!)。しかし、鷹狩山が賑やかな分、そのすぐ近くに、このように静けさを保った山があるということは、ある意味好ましいことのようにも思える。
 この山に登るには、前述の通り特に明瞭な登山道はないが、「乗越峠」から唐松の植林中に踏跡が続いているので、それを北西にたどるとよい。案外下草が低くて歩き易いし、所要時間的にも短く、せいぜい15〜20分程度も登れば頂上に達する。頂上部には2つの盛り上がりがあり、地図上三角点の表示があるのは西の峰。三角点標石は薮の中に隠れていて容易に見つけ難いが、唐松の植林主体の頂上部の中、さながら島のごとくに残されている小楢と赤松の林のやや北寄りの薄をかき分けると発見されるので、興味のある向きには探索してみてはいかがか。なお、この山、頂上付近からは位置的にも北アルプス方面の展望が素晴らしく、また間近には別掲の鷹狩山や、その左後方の聖山などの展望が良い。

 ← 霊松寺山を望む(大町市街より)

【緯度】363051 【経度】1375248