城山(しろやま/西野城址)
 〜木曽御嶽山が眼前に迫る〜標高1,429m〜
 木曽郡木曽町(旧開田村)にある、旧飛騨街道の西野峠の南に位置する山。同じ木曽町(旧木曽福島町)にある別掲の城山と同様、どこの「城山」なのか紛らわしいので、ここでは便宜上「西野城址」と記したが、同城址の本丸跡は、この山の三角点よりやや北の、通常「城山展望台」と呼ばれている峰(1,422m)にあり、三角点峰はそれよりやや南にある。(注:もっとも、長野県教育委員会編『長野県の中世城館跡 分布調査報告書』の分布図によれば、三角点峰も城址範囲には含まれている。なお、三省堂『日本山名事典』では「城山展望台」峰の方の標高1,422mを記している。) ちなみに南原公平氏著『信州の城と古戦場』(令文社刊)によれば、この城、木曽義昌或いは山村氏が築いたといわれるが不明とのこと。
 この山に登るには、旧開田村の把之沢集落か西野集落から、まずは西野峠に登りつめる。筆者は把之沢からの道をとったが、峠までは旧街道らしく、石仏などが目につく風情あふれる道。峠から左(南)へ少々山稜をたどると城山展望台。かつて木曽氏が飛騨勢への備えとして砦を構えていたといい、さすが展望台というだけあって眺望良好、木曽御嶽山が眼前に迫る。三角点峰には、それからさらに緩やかな山稜を南にたどると到着するが、こちらは樹林に囲まれ展望なし。登山口から頂上までは2時間弱もあれば達する。

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【緯度】355632 【経度】1373522