京ケ倉(きょうがくら)
 〜生坂村の背景をなす険阻な岩峰〜標高990m〜
 長野市から国道19号で松本市に向かう途中、生坂村のあたりを通過する際、まだ「生坂トンネル」が開通していない頃は、生坂村の街中を通過していく過程で、前途に結構迫力のある険阻な岩峰が目についたものだが、これが京ケ倉。戦国の昔には狼煙台があったという峰。
 この山、比較的マイナーな山のせいか、地形図を見ても道の表示がないが、しかし標高も低く、ぶっつけ本番でも何とかなりそうにも思えたことから、筆者はたまたまこの山の近くまで行った時、意を決して、適当に見当をつけて岩稜を伝い登っていってみた。が、やはり途中で傾斜が下山を危ぶまれるほどに急となり… その時はザイルを携行していなかったがために、やむなく断念し引き返したことがあった。
 以来、次回はザイルを携行し、雪辱を期そうと機会を伺っていたが、ある時、たまたま長野市内の山道具屋「OKスポーツ」の社長さんで登山家の丸山晴弘氏にそんな話をしたところ、この山、実は道がちゃんとあり、しかもザイルもいらないという。で… その時彼から聞いた貴重な情報を頼りに再挑戦し、今度は首尾良く、かつ存外安全に登頂することができた次第。
 登山口は生坂村の「万平」地区の上部に延びる林道をしばしたどった所。右手に「こや城址」(注:小屋城址の意)と書かれた白い標柱がある所から尾根に取り付き、稜線上に出たら左にたどると頂上。登山口から頂上まで約1時間半。

 ← 京ケ倉の岩峰(南寄りの登山道より)

【緯度】362558 【経度】1375704