金松寺山(きんしょうじやま)
 〜かつては「金松寺」の寺領の山〜標高1,625m〜
 梓川村の西にある里山。これまた別掲のいくつかの山々と同様、北アルプスの前衛の峰。東麓に「金松寺」という同じ名前の寺があるが、『信州山岳百科I』(信濃毎日新聞社編)によれば、かつてはこの山、金松寺の寺領の山だったという。それが明治年間の廃仏毀釈のあおりを受けて、寺の建物は解体、金松寺山は国有林になってしまったが、その後寺は再建され、現在に至っているという。
 そんな山だけに、登るならやはり金松寺方面から登るのがよいだろう。金松寺から林道が結構山懐深く食い込んでいるので、それを利用する。途中ゲートがあるので、その手前に車を置き、以後は徒歩で約2kmほど林道を遡る。林道終点からようやく山道となり、何度かシカ防護柵の扉を開け閉めしながら進むと、やがて道は山腹を右にトラバース気味に進むようになる。ここからは美ヶ原や鉢伏山など、東方の展望が大きく開け、思わず疲れも吹っ飛ぶ所。さらに進み、北側から回り込むようにして登頂。林道ゲートから頂上まで約2時間。
 なお、ここからさらに西に約1時間ほどもたどると「天狗岩」に行けるようだが、筆者は登りだしたのが午後だったので、金松寺山まで到達したところで、時間切れであえなくアウト。いずれ再訪し、今度はそちらにも足をのばしてみたいと思っている。

 ← 金松寺山を望む(金松寺方面からの林道より)

【緯度】361312 【経度】1374849