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【山行リスト】
蝶の姿を求めて散策〜長野市・妻女山から薬師山
また家族で訪問〜今年2度目の聖山
身近の豊かな自然を求めて〜麻績村の三峯山など
今度は泊りがけ〜麻績村の三峯山など
愛すべき里山〜妻女山に通いづめ
とうとう家族でテント泊〜またしても聖山
東北・蔵王連峰散策@〜熊野岳と刈田岳
東北・蔵王連峰散策A〜三宝荒神山と地蔵山
ちょっと寄り道〜天童市の舞鶴山
東北・吾妻連峰散策@〜中大巓周辺(「人形石」ほか)
東北・吾妻連峰散策A〜吾妻小富士
不安定な空模様の下〜たら原山と聖山
余剰時間に〜今年3度目の三峯山
今度は快晴の下、多くの蝶に遭遇!〜聖山・たら原山
蝶の姿を求めて散策〜長野市・妻女山から薬師山
6/8、家族同伴で、軽く長野市内の妻女山から薬師山あたりまでを散策。どうも最近の私の山は、「登山」というよりは「ネイチャーウォッチング」的傾向が強くなっていて、とりわけ蝶の観察に強く興味を惹かれるようになってしまったので… 今頃の季節だと、標高が高くても蝶などの生物がろくに目につかない山よりは、どうしても人里近い山へと足が向いてしまう。特に今回訪れた妻女山の一帯など、かつて川中島合戦の折に上杉謙信が本陣をおいた地だといわれており、歴史ファンとしてもまた好感度満点の場所なのだ。
そして… 期待に違わず、散策の過程では、実に多くの蝶たちが我々を出迎えてくれた。殊に、薬師山から妻女山の駐車場所に戻る途中、長男が発見したのは、何と翅がほとんど破損していないカラスアゲハ! しかもこの種の蝶、普段なら敏捷でなかなか写真など撮らせてくれないのに、今回に限ってはウツギの花で存外おとなしく吸蜜中で、マクロ撮影可能なほど接近できたという幸運! かくて今後ともどれほどあるか判らない機会に恵まれ、この上ない充実感を味わえた次第。
やはり、山高きが故に貴からず。そんなことを例によって実感した次第だが… ただ、さすがにこんな山ばかりが続くと、たまには蝶のことなど忘れ、長丁場を歩いて思い切り汗を流してみたい気分にもなってくるのも偽らざる本音。まあ、今しばらくの間はこんな山でもよかろうか…
また家族で訪問〜今年2度目の聖山
6/15、家族で聖山に訪問。この山、私にははや今年2度目の訪問だが、家族ドライブで手っ取り早い所というと、つい足が向いてしまう地。それというのも、開発が進んだ山の割にはまだまだ豊かな自然を保っている山域である上、晴天下であれば、頂上からは北アルプスの素晴らしい展望も手軽に楽しむことができるとあって、幼少の子供を伴う家族連れでの訪問には実に適した地だからだ。
そして今回の場合、まさに期待通り、頂上からは件の北アルプスの大パノラマ、また周辺では例によって何種類も目につく蝶や野鳥の姿! しかも頂上直下のホテルでは入浴や休憩も可能という都合の良さ。我が山仲間の中には、こんな所は「山」ではないなどと揶揄する者もいるが… 私が思うに、そういう人達こそ、じつに気の毒な感覚の持主だ。まあ、所詮は個人の好みの世界だから、人がどう考えようと自由ではあるが。
もっとも実を言えば、最近の私にとって、かく手軽な山が増えている原因は、このところどうも職場の方が多忙なのも一因で… 実際、今回の聖山訪問も、実は業務の合間をみての短時間の訪問だったのだが… そんな制約下の訪問でも、やはり訪れれば訪れただけのことはあるのが「山」というもの。つくづく、私は「山」を趣味にしていて良かったと思う今日この頃である。
身近の豊かな自然を求めて〜麻績村の三峯山など
最近の燃料費の異常な高騰は、我が山行にも確実に影響し… 本来ならいよいよ本格的な山岳シーズンを迎える季節なのにもかかわらず、気軽に遠出しにくい状況となってしまったため、最近ではどうも例年になく近隣中心の山歩きとなってしまっているが… それでもよくしたもので、最近の私の「ネイチャーウォッチング」的傾向の中の欲求を満足させる分には、身近な山でも全く差し支えないのが現実。とはいえ、あまり自宅の近くばかり歩いていてもマンネリ化するので、たまには別の山も歩いてみたいもの。で… 7/13、家族で聖高原にある「三峯山」に訪問。
この山、「聖湖」の背景をなし、夏山リフトも運行されている手軽な山だが、展望台のある頂上周辺は明るく開放的で展望も良く、家族でしばし憩いの時を過ごすには格好のスポット。実際、一汗かいて頂上に上がってみると、やや暑過ぎるほどの陽射しの下、善光寺平方面の俯瞰などが良好だったが、私にとってそれ以上に嬉しかったのは、普段あまり目につかない何種類かの蝶に出逢えたこと。特にゴイシシジミやウラゴマダラシジミは、私にはこれまでなかなか撮影機会がなかったもので、今回ようやく相応に鮮明な画像をゲットできたのは収穫だった。
なお、時間に余裕があったので、折角だからと近くにある聖山にもついでに訪問。この山への訪問は早くも今年3度目(!)、傍から見れば何が面白くて何度も同じ山に行くのか不思議にも思われようが… いつ訪れても、その時々に異なった表情を見せてくれるのが山というものだ。
今度は泊りがけ〜麻績村の三峯山など
7/19〜21は久々の三連休、しかも天候の方も何とか良さそうな見込み、となると、私としては山と家族サービスを両立した何らかの企画をしたいもの。が… 世の中は折しも異常なまでに燃料価格が高騰、それも安月給のサラリーマンとしては、遠出となると二の足を踏むほどのレベルゆえ、さて、どうしたものかと家族共々思案の末、導き出した結論は… 普段案外訪れる機会のない近くの山のコテージにでも泊まり、のんびり憩いの時を過ごそうというもの。元々最近の私の山はピークハントよりむしろ自然探訪の方が主目的、それなら近くの山でも十分目的は達せられるので、無理にこの燃料価格高の中をあえて遠出して浪費する必要もない。また、場所もこの際勝手知った所の方がよかろうというわけで、聖高原のオートキャンプ場のコテージを選択、かくて7/20〜21にかけて実際に訪れてみた次第。
もちろん、ただ山の中の宿に宿泊してバーベキューや花火をやるだけでは面白くないので、当然、7/13にも訪れたばかりの三峯山と聖山の頂は律儀に踏みつつ、例によってその周辺に舞い競う蝶の姿などを追い求めてきた次第であるが… しかし今回、実際に宿泊してみて感じたところでは、自然探訪の件を抜きにしても、近くでも十分楽しめるものだということで… 普段家でテレビゲームに余念のない我が子供達も、自ら焚木を集めて火を起こすことなどに大いに興味関心を惹かれていたようだったから、これなら今度はテント泊にも挑戦できるか…? などと、新たな期待が胸に湧き起こってきたものであるが、さて、果たしてどんなものだろうか。
愛すべき里山〜妻女山に通いづめ
去る6/8に長野市内の妻女山〜薬師山周辺を散策し、数多くの蝶の出迎えを受けて以来、私の足はその妻女山周辺に向きがちとなった。折しも巷では燃料費が異常に高騰し、どうも遠出がしにくい状況下とあっては、なおさら… かくて、6/14、21、22、28、7/5、6、12、13、19、20、21、26、27… と、我ながら呆れるほど足繁く通うようになってしまったが、その間、訪れたいずれの機会においても、私にとって全く無意味ということはなく、相応の成果を得ることができたのであった。
下に掲載紹介したのは、それら「成果」の一部であるが… 自宅からほんの20〜30分で訪れられるほど身近な山でさえ、これだけの自然あり。まだまだ案外「灯台下暗し」ではないのかと、日々自問している次第である。
とうとう家族でテント泊〜またしても聖山
7/20〜21に聖高原のコテージに家族で宿泊し、ちょっとしたアウトドア気分を味わった後、家族は存外その楽しさに目覚めたようで、今度はテントでキャンプしてみたいと言うようになった。考えてみると、実はこれまで幼少の子供が多かったせいもあり、家族でテント泊をした経験が一度もなかった。そこで、天候の良さそうな週末を狙い、8/2〜3に早速テント泊に挑戦してみることに。
もっとも、テントとなると、さすがに設営作業時などに一番下の次女は足手まといゆえ、女房の実家に一晩預かってもらうことにしたのだが… いざとなったら長男までもが女房の実家にいたいと言い出し(!)、結局子供達は次男と長女の2人のみの参加となった。なお、場所は慣れている所ということで、またしても聖山頂上直下のオートキャンプ場を選択。
かくて、現地で実際にテントを設営するとともに、薪を集めて火を熾したら、案の定子供達は大喜び。私も、珍しくまだ空が明るいうちから持参したビールで喉を潤しながら、酔った勢いで、こんなに楽しいのに来ない長男は不幸な奴だと暴言を吐きつつ… 学生時代を終えた後、ずいぶん長いこと日帰り中心の山行を続けてきて、半ば忘れかけていた大地に寝る感触を、本当に久々に、少なからぬ感慨と共に味わった次第。
そして翌朝はきわめて爽快な目覚めで、朝食前に聖山の頂上に駆け上がってみると、西方には北アルプスの壮大なパノラマ、また頂上直下の草原にはアサギマダラが群れ… 私はそれらに見惚れつつ、しばし、時の経つのを忘れて過ごした。
東北・蔵王連峰散策@〜熊野岳と刈田岳
最近の異常なまでの燃料費の高騰は、いっこうに収まる気配もないまま、いつしか夏休みシーズンも佳境に入ってしまい、何か家族サービスを企画せざるを得ない状況になった。本来なら、例年この時期は東北の岩手、秋田あたりに出掛けているのだが(注:もっとも昨年は私が感染症でダウンし行けなかった)、金銭的な負担を考えると、どうも今年ばかりは極端な遠出はし難く… かといって近隣の山あたりでお茶を濁すわけにもいかず… あれこれ検討の末、結局東北は東北でも、比較的長野から近い山形、福島あたりに数日滞在し、適当に周辺を巡ることにする。
そこで私は8/7〜8に夏季休暇を取り、8/9〜10の土日と併せて足掛け4日間、家族と共に「散財」の旅に出た次第であるが… どうせ散財するなら、久々に県外の、かつ「山」らしい山を歩いてみたいもの。また家族同伴でも危険のない場所ということで、蔵王山を思いつく。
まずは旅行初日の8/7、我々は蔵王山のシンボルともいうべき火口湖「御釜」を眺めつつ、最高峰である熊野岳と、その南にある刈田岳との間の稜線を散策するコースを選択。このコース、私としては10年以上前の平成9年6月初めに一度訪れたことがあるのだが、その際に目にした例の「御釜」の美しい景観が今も脳裡に強烈な印象として焼き付いており、是非家族にもその景観に一度は接してほしいと思ったのだ。
そして… 実際に訪れてみると、最近の不安定な天候がまるで嘘のような快晴に恵まれ、当然「御釜」の光景を目にした子供達は大歓声。しかも熊野岳の頂上近くではコマクサの可憐な花々にも遭遇! 全く最高の条件の下での散策を楽しむことができた次第。私としても、久々の「日本百名山」選定峰の風格を存分に堪能でき、あえて高額のガソリン代を負担してまで出てきた価値が十分あったことを、素直に嬉しく思った。
東北・蔵王連峰散策A〜三宝荒神山と地蔵山
8/7に蔵王連峰の熊野岳と刈田岳を散策後、我々は宿に入ったが、久々に「山」らしい良好な雰囲気を満喫した子供達は興奮さめやらずといった感じで、その晩、長男いわく「今度はリフトに乗りたい」とのこと。
そこで、翌8/8の午前、今度は同じ蔵王連峰の、熊野岳よりやや北にある「地蔵山」と「三宝荒神山」に訪れてみることにする。ここなら山麓の「蔵王温泉」から「蔵王ロープウェイ」で両山の鞍部まで上がれるので、家族で歩くには手頃であろうし、また長男が希望する「リフト」ではないが、ロープウェイなら似たようなもの。さらに、ここは私にとっても初訪問地ゆえ、実は私も内心大いに期待していたのだ。
で… 実際にロープウェイで現地に上がってみると、平日かつ朝早かったせいか、その時点では夏休みの割に存外人が少なく、比較的静かな雰囲気の中で散策を開始できた。地蔵山の名の由来となった「蔵王地蔵尊」のある鞍部を基点に、まずは「三宝荒神山」に、次いで「地蔵山」に上がってみたが、その間空はあくまでも青く晴れ上がり、また歩を進める我々の周囲にはアサギマダラ、キアゲハ、ヒメキマダラヒカゲ、クロヒカゲなどの蝶が優雅に舞い競い、さらに南の方には比較的間近に昨日訪れたばかりの蔵王山最高峰・熊野岳の稜線が大きく横たわり… 東北の山ならではの、標高の割に明るく開けた高山的な情景の真っ只中を、心地好い汗を拭いつつ歩く気分は実に爽快であった。
ちょっと寄り道〜天童市の舞鶴山
8/8、午前中に蔵王連峰の三宝荒神山と地蔵山を散策後、我々は次第に多くの人で賑わい始めた蔵王を後にし、軽く昼食を撮ってから、山形県の天童市に向かった。そこで、将棋好きの長男に将棋の資料館を見学させたりするのが目的であったが、それも一段落したところで、まだ若干時間があったので、折角だからと近くの「舞鶴公園」(舞鶴山)に訪れてみることにした。
ここは中世に足利氏の流れをひくといわれる地元豪族・天童氏が築いた山城の址で、現地の碑によれば「天童古城」とあるが、同城は天正12年(1584年)、山形霞ヶ城の最上義光の侵攻により落城したという。もっとも、実際に歩いてみると、さほど明瞭な城郭遺構が目につくわけでもなく、今や文字通り「公園」というイメージが非常に色濃い場所となっていた。
とはいえ、頂上の展望台からは、さすがに山城址らしく麓の天童市が一望の下。頂上部の中央には見事なケヤキの巨木が生い茂り、あたかも当地の悠久の歴史を物語っているかのようだった。なお頂上付近の一角には、将棋の名人として有名な大山康晴氏筆の将棋の記念碑があったり、また「人間将棋」の盤面があるなど、いかにも「将棋の街」天童らしい場所でもあった。
東北・吾妻連峰散策@〜中大巓周辺(「人形石」ほか)
家族での東北旅行も3日目となった8/9、この日は当初、特に「山」は考えておらず、午前中は米沢城址である「松岬公園」の上杉神社などを巡っていたが… そのうち長男が、どうしてもリフトに乗りたいという。前日、蔵王の地蔵山などに訪れた際に乗ったのが、リフトでなくロープウェイだったため、どうも欲求不満が残っているらしい。それで、どうしたものかと思案の結果、米沢からごく近い「白布温泉」から「天元台」に上がるロープウェイがあり、「天元台」からさらに吾妻山の「中大巓」直下まで上がっている登山リフトがあるのを思いつく。これなら以前、私も西吾妻山への訪問時に一度利用したことがあり、その際の記憶からすれば、退屈するほど長いリフトだったので、さすがの長男も十分満足できるだろう。
そこで、早速ロープウェイ起点の「白布温泉」に車を走らせ、ロープウェイで「天元台」へ。そして、いよいよ待望の登山リフトの客となると… 思った通り、その長いこと。(注:それも係員の解説によれば日本最長とか。) しかもこのリフト、長い上に地上からの高さが結構あるので、私自身はともかく、子供達が乗っているのを見ると、どうもあまり精神衛生上よろしくない。ともあれ、そんなリフトを3本乗り継ぎ、「北望台」からは「人形石」を時計回りに周回。午後の限られた時間の中ゆえ、さほどノンビリもできなかったが、それでも針葉樹林から一気に開けた「人形石」の景観の中に飛び出た瞬間は、皆一様に大歓声。これにより信州の山とはまた違った東北の山の雰囲気が、おそらくは家族全員の脳裡にインプットされたことであろう。私は今日ここに訪れることができた巡り合わせを素直に喜ぶと同時に、以前訪れた西吾妻山方面などを懐かしさと共に望んだ。
東北・吾妻連峰散策A〜吾妻小富士
8/10、家族での東北旅行も、早くも最終日の4日目に。この日は、前日の吾妻山「人形石」一帯の雰囲気の良さから、折角だからもう一箇所、吾妻山の一角を散策してみようというわけで、長野への帰途に「磐梯吾妻スカイライン」の「浄土平」に立ち寄り、そこから「吾妻小富士」の噴火口を周回してみることにする。この山、私としては以前スカイラインを隔てた向かいの「一切経山」とセットで訪れたことがあり、本当は一切経山にも再訪してみたかったのだが、長野への帰りの途中かつ幼少の子供同伴でもあり、やむなく断念、今回は吾妻小富士だけで我慢することに。
浄土平ではヒメシジミの舞の歓迎を受けつつ、まずは吾妻小富士の火口壁上に上がり、そこから右へ、反時計回りに火口を周回。空模様は前日までほどにはスッキリせず、時折周囲に霧が吹き流れる中、最高点とおぼしき地点に達して小休止。周囲を見回すと、かろうじて霧が切れた合間に東吾妻山方面が火口壁の向こうに望まれたが、例の一切経山方面は厚い霧のヴェールの彼方。ここで試みに家族にこの山の感想を問えば、上信国境付近の白根山みたいだとか、また今年の2/11、伊豆半島旅行の最終日に訪れた「大室山」みたいだ等、既訪の山に例えた感想のみ。確かに「東北らしさ」という意味合いからいえば、この山の場合、我々にはさほど印象的にフレッシュな存在ではないのかも知れない。
ともあれ、無事に周回を終え、浄土平の駐車場に戻って汗を拭っていると、そこでようやく、私には懐かしい一切経山が、その堂々たる姿を現した。私は、今度来る時には是非あそこへ登ろうと家族に提案しつつ… 名残惜しさと共に猪苗代方面に向けて発った。
不安定な空模様の下〜たら原山と聖山
8/2〜3に聖山のオートキャンプ場でテント泊に挑戦した後、その際に何やかやと言って行かなかった長男が羨ましがり、僕もキャンプしてみたいと言い出した。まあ燃料高騰中の昨今、キャンプなら安上がりだし、私自身も特に依存はなかったので、それなら送り盆の直後の8/16〜17に… とて満を持していたところ、当日になってみたら、どうも天候不安定、昼過ぎには早くも下界で驟雨に遭う始末。中止するかとの意見も家族から出かけたが、しかし盆を過ぎれば気候は一気に涼しくなるし、今度の機会を逃したら、再度今年中に企画できる保証はないので、とにかく行ってみようとて上がっていってみたが… 皮肉なことに、下界で遭遇した驟雨は、まるで我々を追いかけてくるかのように、抜けたと思えばまた降りかかる、といった具合で、結局現地に到着した際には、何と車軸を流すかのごとき大雨(!)。これでは、いくら私でも、とても家族を伴ってのテント泊は無理だと観念したが、かといって折角食糧品まで買い込んで上がってきたものを、このまま再度下界に舞い戻るのも惜しく… とどのつまりは折衷案で、夕食のみキャンプ場の屋根付きバーベキュー場を利用し、宿泊は聖山のパノラマホテルを利用という形に相なった。
かくて一夜が明けてみると、雨はどうにか収まったものの、周囲は霧に覆われ、相変わらず不安定な空模様。それでも折角来たことだし… とて、「たら原山」から聖山にかけてのなだらかな山稜を散策してみると、コオニユリやヒメシャジンの花々や、また少ないながらも時折舞う各種の蝶たちの色彩が、全体的に灰色イメージの景観の中にあって、妙に鮮やかで印象的だった。
余剰時間に〜今年3度目の三峯山
8/25、この日は例によって午前中に所用あり、昼少し前頃からお馴染みの妻女山あたりに訪れ、蝶の姿を追い求めていたが、それが一段落した後、なおも若干の余剰時間があったので、この際折角だからと、これまた勝手知った三峯山に駆けつける。
空模様はどうも怪しく、また現地に到着してみると、どうも先刻まで雨が降っていたとみえ湿り加減、それゆえ頂上に駆け上がっても今ひとつ爽快な気分というわけにはいかなかったが… それでも曇天の下ながら善光寺平方面の俯瞰は良好、また頂上付近には普段案外目にする機会の少ないスミナガシが舞っていたのが珍しかった。
もっとも、雨後のせいもあってか、現地は8月の割には意外なほどの涼しさ、それゆえ舞い競う蝶の姿も期待したよりは少なく… ふと足元に目をやると、ウラギンスジヒョウモンが寒さゆえか小刻みに翅を震わせており、それを見ながら私は、もう季節も秋なのだと妙に実感した次第。
今度は快晴の下、多くの蝶に遭遇!〜聖山・たら原山
8/31、この日は例によって早朝にお馴染みの妻女山あたりに訪れた後、あまりの空の青さに、去る8/16〜17に天候不順でスカッとしなかった聖山方面にまた上がってみようと思い立つ。
そこで早速、現地に向けて車を走らせ、まずは聖山の頂上直下へ。と… まさに狙い通り、いきなりメスアカミドリシジミの♀に出逢えたのは序の口、いるわ、いるわ。アサギマダラ、クジャクチョウ、シータテハ、ツマグロヒョウモン、クロヒカゲ、スジボソヤマキチョウ… それらが快晴の空の下、明るく降り注ぐ陽光に映える様は、全く、例えようのないほどに美しい。
今年の私にとっての「山」は、蝶に志向したせいもあり、同じ山に何度も訪れることが多く、この聖山も今回で今年8度目になるが… それでもやはり、山は訪れれば必ず訪れただけのことはあるもの。私は夢中になってデジカメのシャッターを切りつつ、今日のこの素晴らしい蝶たちの競演は、それだけ性懲りもなく訪れ続けてきた私への、山のささやかな贈り物であるようにさえ思われてならなかった次第。